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一日に練習できること

飛行機を飛ばすということは、予想以上に疲れるものです。ましてや、慣れない土地にて慣れない言葉を喋りながら、慣れない空間を新しい乗り物に乗って操ることを学ぶわけですから、その疲労は並大抵のものではありません。初めて一時間も操縦練習をすると、たいていの人はグッタリと疲れてしまいます。

ある程度経験を積むと、そこまでの疲労感はなくなりますが、それでも操縦練習が疲れる行為であるという事に変わりはありません。

Tetsuは、一日の訓練は2セッションを基本とし、あくまで学習能力が残っていると判断した時のみ3セッション目の追加訓練を行っています。各セッションも一時間を過ぎると学習効果は降下します。根性だけでは訓練は出来ませんし、飛行訓練は座学と違って詰め込みが効きません。

Tetsuは一人しかいませんから、訓練生の受け入れ人数にはおのずと限界があります。一時間のフライトと前後30分の余裕を1セッションとすると、一日に4セッションが限度なのです。もちろん、野外飛行のトレーニングなどを行う場合は、可能なセッション数は減ってしまいます。

一人一人の訓練生のトレーニング期間を不必要に延ばさないようにするためにも、予約ということで受け入れの出来る人数を決めています。もちろん、何らかの理由で、一時的にそれ以上の訓練生が集まってしまうこともあり、そういったときは、悩ましいものです。

フライトトレーニングに必要な英語能力について

アメリカでフライトトレーニングを行うわけですから、ある程度の英語力は要求されます。最も多い質問は、「どの程度の英語力が必要ですか?」ですが、それに対しては「高校卒業程度の英語力があれば充分です」と答える事にしています。能力より性格が勝敗を決めるのが現実です。内気にならず、作文して発音すれば多少の間違いがあっても、自分の意図は通じます。多少の文法上の間違いが気になって、無口になって黙り込んでしまう方が問題でしょう。

次に多い質問は、「ATCが聞き取れるか心配ですが……」です。答えは、「事前に充分な状況設定の勉強をすることで解決出来る」です。ATCの会話内容とその語彙は、かなり限定されたものと言えます。しかも、ATCは 「英語そのものでない」ことも事実です。あの苦労させられる英文法は存在しません。ネイティブスピーカーですら聞き取れず苦労している事実を知っているでしょうか?状況設定の予習が足りないからです。自分が管制官だったら、このタイミングではこんな指示を与えるはずだと、相手の立場に立って考えてみると、面白いほど自分の判断と管制官の判断が一致してくることが解かります。そんな期待感を持って聞けば、早口に聞こえるネイティブスピーカーによるATCも、自然と聞こえてくるでしょう。

フライトトレーニングの費用

フライトトレーニングに掛ける時間と費用は比例しています。訓練時間が増えれば増えるほど、訓練費用も増えてしまうのが現実です。

Sport-Aviation.netでは、一例として、自家用操縦士の技能証明を取得することを目標にした、モデルプランを考えてみました。

FAA PPL Training Course (PDF形式)(改訂中)

上記PDFファイルで例示している料金は、Tetsuの活動するWestern Air Flight Academyの料金に準じています。また、訓練費用だけではなく渡航費や滞在費なども必要でしょうから、その点もモデルプランでは考慮し、記述してみました。

ライセンス取得という区切りまでのトレーニングにかかる時間は、個人差があります。法律で定まっている最低飛行時間は存在しますが、現実的には、安全に飛べるようになるまでにある程度の時間がかかってしまいますし、個人差によって飛行時間も変動し、トータルでの費用も変動してしまいます。また、技術があっても知識がないと公道で車を運転してはいけないのと同様に、空にもルールが存在し、普段とは違った環境に対する理解も必要です。その意味で、座学による学習もフライトトレーニングと同様に、欠かすことのできないものです。

短期間のフライトトレーニングの場合、フライトの間隔が開いて、操縦感覚を忘れてしまうことは少ない傾向です。しかしながら、訓練期間が限られているために、学習に費やす時間は少なくなってしまいますから、効率の良い学習が必要になります。

座学に関してTetsuは、ミニマムとして一日1時間を標準に考えており、多くても2時間以上というのは考えていません。教習時間が変に気になって、逆に学習が妨げられること等を懸念するからです。目安としては一ヶ月の滞在で40から45時間程度を考えてください。

上記モデルプランの飛行時間等は、そういったことを考慮して設定した数値ですから、これだけ飛べば、あるいはこれだけ勉強すれば、必ず免許が取れる、ということを保障するものではありません。

しかしながら、努力をすれば、上記の訓練時間内でライセンスを取得することも十分に可能ではありますし、それによりトータルなコストの低減も可能ではあります。

ですが、何度も申し上げますけれども、ある一定のレベルに達するまでには個人差があり、それによってトレーニング費用も変動してしまいます。その点をあらかじめ理解していただきたいと、Tetsuは考えております。

航空留学の留学期間と飛行時間

航空留学期間、訓練総飛行時間に関しては、過去にも多数の生徒が予想時間以下の時間日数で訓練を完了しています。逆に、予想時間日数をかなり上回った例も少なくありません。フライトトレーニングでは、確実なことは一言も言えないのが事実です。

ライセンス取得がゴールではなく、出発点なのですから、今後の為になる飛行技量を身につけることを考えてみてください。初回の挑戦で目的達成できない場合は、さらに再度挑戦するような柔軟性で臨んで欲しいと思っています。

短期間の航空留学プログラムには、当然、メリットとデメリットがあります。短期間であることは、なかなかまとまった休暇の取りにくい日本の社会習慣に縛られている者にとっては、仕方の無いことかもしれません。しかし反面、教官の立場から正直に言えば、教習は焦って詰め込むべきものではないことを断言しておきます。訓練開始前に、各々の生徒の学習速度が見抜けられるものなら悩みは無いのですが、現実には実際の訓練を始めてみなければ、わからないものなのです。

一定レベルの技量に達するまでに要する時間に関して、身近な例をあげると、自動車免許取得時に平均取得時間を遥かに超えた方は、要注意です。それがさらに誇張されたかたちで飛行訓練に表れる可能性は、非常に大きいと思います。スポーツ全般の経験は役に立ちます。特に球技の経験は良いと思います。眼と手足の同調能力はどうしても必要だからです。加減速や空間姿勢を「感じること」の出来る能力は、加減速や空間姿勢を(計器指示などから)「理解する」ことの出来る能力より、数十倍も価値のあることだと考えています。

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セスナ152での訓練

セスナ社の152型を使用して、フライトトレーニングを行うのが、Tetsuの好みです。

セスナ172より軽く小さいセスナ152は、スポーツという観点からのフライトトレーニングに、さまざまなメリットをもたらします。特に152型は、今でもなお最も安価な訓練機であり、初等訓練機としての飛行特性も非常に好ましい、優れた機体です。

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もちろん172型や低翼機などの使用もオプションで使用可能です。ただし、訓練途中で機種を変更することは、機体特性の違いから慣熟に時間がかかったり、運用制限知識に混乱を起こしたりするなどの理由から、あまりお薦め出来ません。

ライセンス取得後は、上級機種(可変ピッチ機、引っ込み脚機)、尾輪式機や曲技飛行機などによる追加訓練もお薦めします。

アメリカの航空身体検査

アメリカでライセンスを取得する際に、航空身体検査を受けて、練習許可証を発行してもらう必要があるのは、日本と同じです。

FAA航空身体検査 ( Third Class ) は日本の第二種航空身体検査基準とほぼ同様な検査基準です。日本国内で既にグライダー等の経験者は、身体検査の内容をご存知だと思います。

特に、視力に関して不安のある方が多いようですが、米国では矯正後の視力が車の運転等の日常生活に支障をきたさない程度であれば、問題なくFAA航空身体検査に合格します。裸眼視力の基準も屈折度の基準もありません。

過度な乱視、強度な色覚異常、心臓の病歴、糖尿病や高血圧などの方は、事前にお知らせ下さい。合格基準に不安のある方は、日本国内のFAA認定医師の検査合格後に計画を進めることをお勧めします。

東京国際空港診療所 -羽田空港-

鳥田診療所 -神戸-


尚、身体検査の不合格に起因するトラブルに対して、Tetsuは一切の責任を負えません。


日本の航空身体検査についての参考情報

財団法人 航空医学研究センター

航空身体検査マニュアル航空身体検査Q&Aがあります。

Abecchi.com - 航空身体検査
日本の航空身体検査基準についてわかりやすく解説してあります。

FAA学科試験

アメリカの操縦士免許に関わる学科試験は、FAAの認可を受けた会社が、コンピューターネットワークを使ってオンライン上で行っています。

Private Pilot Airplane(飛行機自家用)の場合は、試験時間2時間半で60問の三者択一問題を解き、70%以上の正解率で合格となります。

合格すると、その場でA4サイズ程の用紙に結果が印刷され、証明のために刻印されます。名前や受験番号、試験日や試験結果、有効期限や間違えた問題のコードなどが記載されています。ちなみに合格した学科試験の有効期間は2年間です。この学科試験の結果用紙は実地試験の際に試験官に提出する書類ですから、無くさないように注意してください。

ちなみに、60問中42問の合格で良いのですが、学科試験の点数が低いと口答試験が厳しくなりますから、できれば90%以上の正解率を目指してがんばりましょう。全問正解も不可能ではありません。

FAA実地試験

実地試験は口答試験(Oral Exam)と実技試験(Check ride)に分かれています。

口答試験は、FAAから認定された民間人の試験官から、さまざまなことを英語で質問されます。それほど難しい内容を聞かれるわけではありませんから、しっかり勉強したのであれば、問題なく合格できるでしょう。

試験官はアメリカ人ですが、日本人の訓練生の試験も何度か行っているので、ありがたいことにその点に関しては、ある程度の理解をしてくれています。まったく英語が聞き取れなかったりしゃべれないのでは困りますが、内気にならずに作文して発音すれば、多少の間違いがあっても自分の意図は通じます。文法上の間違いが気になって、無口になって黙り込んでしまう事がないようにしましょう。

口答試験は通常一時間ほどで終了し、その後、実技試験が行われます。試験官の指示に従って課目を行いながら飛びます。練習してきたことしか問われませんから、落ち着いて操縦すれば大丈夫です。もし不合格になっても、合格基準に満たなかった課目だけを練習しなおせば、再びその課目だけの実技試験を受けることもできます。

実地試験に合格すると、その場で一時的なライセンスが発行されます。その後、3ヶ月ほど経って、実地試験の申請書に記入した住所に、FAAから正式なライセンスが郵送されます。

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教材の案内

Tetsuは以下の教材を推薦しています。

推薦教材 
Private Pilot Manual(JEPPESEN社発行)
最新版 AIM&FAR
FAA筆記試験問題集 PRIVATE PILOT版
(Gleim社発行、通称"赤本"、又はASA発行、通称"青本")
Flight Computer(計算盤、E6-B2型か類似のもの)
Plotter(航空用定規、PN-1型)

短期間での効率的なフライトトレーニングのために、渡米前に教材を入手して、あらかじめ筆記試験に向けての学習を進めておくことは、非常に有効です。
あらかじめFAA学科試験問題集を入手して問題を解いて学ぶことが、学科試験合格への一番の近道です。まずは暗記も必要なのは否めません。問題集を解き、わからない点を明確にしておいて、渡米後に実践とともに知識的な点の理解を深めるとより効率的だと考えます。

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ログブック

日本でライセンスを書き換えることを前提としますから、記載項目が明確な日本製のJCABログブックが最適です。

日本の航空局は、時に米国製ログブックの記載事項を不足と解釈して、書き換えの手続き時に不快感を示すこともあります。最近はそのような事例を聞くことはあまりないようですが、できれば日本の飛行機用ログブックを持参するようにしてください。また、アメリカ国内ではほぼ入手不可能でありますから、渡米前に入手するようにして下さい。

グライダーや他の航空機の経験者は、その飛行経験も受験時に必須な情報ですから、日本国内での飛行経験を立証するログブックを持参するようにして下さい。

Pilot LogBook(飛行機)

渡米前事前学習のススメ

短期間でのフライトトレーニングのためには、英語に親しんでおくという意味でも、あらかじめ学習を進めておくべきだと思います。効率的な学習方法として効果的なのは、問題を解くことだと思います。可能な限り渡航前に学科試験準備を進めてください。

http://www.exams4pilots.org/

上記サイトでは、FAAの学科試験が何度でも繰り返し練習できますので、力試しにどんどん問題を解いてください。時間がないときは5問や10問。たっぷりこなしたい時は、100問でも200問でもどうぞ。

しかしながら、いつでもインターネットを使える状況ではないと思います。また、回線やサーバーの状況などで接続できないこともあるかと思います。

そういった意味で、本になった問題集も必要でしょう。FAA筆記試験問題集を渡米前に入手して、事前に目を通しておくことは非常に重要ですので、Amazonなどで問題集を入手するようにしてください。

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